「起立性調節障害」は食べ物が原因？血糖値スパイクとの意外な関係とは

朝なかなか起きられない、立ち上がるとフラッとする、頭がボーッとする——。このような症状が続くと「起立性調節障害（OD）」が疑われます。

中高生に多いと思われがちですが、最近では大人の患者さんも増えています。その原因として注目されているのが、「血糖値スパイク」です。

血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急上昇し、その後急激に低下する状態のこと。

これが自律神経に大きな負担をかけ、起立性調節障害の症状を悪化させる要因になります。

特に、朝食を抜いた後に急に糖分の多いパンやジュース、甘いお菓子などを摂ると、血糖値が一気に上がり、その反動で急降下し、めまいや倦怠感、立ちくらみなどを引き起こすことがあります。

つまり、起立性調節障害は「自律神経の乱れ」と「血糖値の急変動」のダブルパンチで悪化することがあるのです。

特に成長期の子どもや、忙しい大人が朝食を適当に済ませたり、コンビニ食が続いたりすることで、知らず知らずに体に負担をかけている可能性があります。

対策としては、血糖値を急激に上げない食べ方を意識することが大切です。

たとえば、朝食にはごはんや納豆、卵、味噌汁などの和食がおすすめ。

野菜やたんぱく質を先に食べて、炭水化物は最後にとる「食べる順番」にも注意しましょう。

また、間食にお菓子を選ぶのではなく、ナッツやヨーグルトなど、血糖値が安定しやすい食品を選ぶこともポイントです。

起立性調節障害でお悩みの方は、「自律神経だけでなく、日々の食生活にも目を向けること」が症状改善のヒントになります。当院でも、自律神経アプローチとあわせて、食事指導や生活習慣の見直しをサポートしています。気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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